考古学関係総合
今年6月にオープンした考古学情報の交換を目的としたサイト。
特筆すべきは利用者参加型のサイトで、主催者は特に情報を提供していないということにあるだろう。
内容としては、考古イベントメール登録、イベントメール情報提供エントリ、考古リンク検索エンジン、フラッシュBBS(情報交換用)、フォーラムBBS(討論用)、などがあり、BBSでは既にやりとりが始まっている。
なかでも注目されるのがメールによる情報提供である。まだ始まったばかりなので提供される情報は少ないが、これが軌道に乗れば大変便利なサービスになるだろう。(99/6/24)
★日本考古学協会 http://www.avenue.co.jp/~kouko/
日本の考古学界を代表する学界の公式サイトで、「大学における考古学関係講義一覧」や研究会の情報、会員募集や執筆要項等がある。
後半の情報ページは別にして、「大学における考古学関係講義一覧」はなかなか便利なものである。もともとこのデータは『年報』に掲載されているものだと思うが、『年報』は私の周りにではなかなか目にすることのできないのだ。世の中の受験ガイドには考古学ができるかどうかということさえ載っていないものがたくさんあり、さらに考古学といっても日本と外国、旧石器から近代までいろいろ分野がある。それが、このページにアクセスするだけでどの大学でどんな先生が何をやっているかが分かってしまうのは大変有り難いことだ。
協会ではこのサイトとは別に、雑誌のデータベースも設けており、両者あわせて、今後のさらなる充実が期待される。(99/6/24)
★日本考古学協会考古学研究資料D.A.S http://www.avenue.co.jp/~koukogaku/
『考古学雑誌』をはじめとする考古学関係雑誌文献データベース。対象雑誌は今後順次拡大予定らしい。
★国立歴史民俗博物館 http://www.rekihaku.ac.jp/
日本の歴史・民俗・考古の展示施設・研究施設として、千葉県佐倉市の佐倉城跡に建つ、国内でもかなり大きな博物館である歴博の公式サイト。
7月になって、歴博サイトがリニューアルした。以前の凝りすぎたつくりではなく、シンプルかつ分かりやすい構成になった。即ち、全体が歴博総合案内・子供と親のページ・歴博の研究活動・English Pageの4つに分かれるのだ。サイト内検索も可能になった。
《歴博総合案内》は、博物館としての歴博の紹介のページであり、「歴博へのご案内」「展示と催し物」、佐原館長の声が聞ける「館長あいさつ」、代表的な展示物を写真で見られる「ギャラリー」、研究報告の全目次他、図録や展示解説などこれまで「刊行物」紹介のページ、「三内丸山遺跡はなぜ注目されるのか?」などの一般的な質問のほか、「博物館の職員にはどうしたらなれるのですか?」「歴博の展示には、なぜ複製品が多いのですか?」など歴博ならではの内容となっていておもしろい「Q&A」などがある。
常設展の解説は、代表的な展示の写真がつくかなり詳細なもので、歴博の展示のかなり詳しい雰囲気をつかむことができる。
《子供と親のページ》は、最近はやりの子供用ページで、基本的には総合案内を「子供用」にしたものである。ただし、例えば、荒海貝塚の調査風景などここにしかないページもあるので要注意。
そして、私がもっとも注目するのが《歴博の研究活動》である。従来は刊行物紹介とデータベース紹介のみであって、
具体的な研究成果についてはほとんど何も公開されていない。博物館という名称でも研究施設である以上、研究分野に関するページも充実させて欲しいと思う。(99/2/1)
と以前の紹介文に書いておいたが、今回見たところ、研究者一覧、WWW版データベース、研究員等の募集、研究者のホームページ、歴博掲示板(まだ準備中)が増えていた。研究者一覧は、歴博の教官1人1人のプロフィールや研究活動が細かく書かれている。そして、データベースがWeb上で利用できるようになったことを喜びたい。運用しているのは今の所画像DBのみだが、将来的には土偶DBも使えるようになるのだろう。研究者のページは今の所2人のみだが、論文の掲載など非常に注目される。
但し、あくまで研究施設でもあるのだから日文研のように研究の要旨のような情報もあればいいと思う。 (99/7/31 修正)
★奈良国立文化財研究所 http://www.nabunken.go.jp/
全国の埋文関係の総括的な仕事と、平城京・藤原京・飛鳥京などの調査・整備を行っている奈文研のサイト。内容は研究所の概要、各調査部の調査結果、埋蔵文化財センターの研究成果、刊行物の紹介、展示施設の案内などである。調査成果は細かい情報が載っているし、学報など一部の刊行物については論文も公開されている。やはり研究所ということで全体的に専門的という印象を受ける。
縄文学に直接関わる情報はないのであまり書く事がないのだが、もう1つ注目されるのが「不動産文化財全国センターシステム」である。全国の不動産文化財(遺跡・史跡など)のデータベースで、市町村別に入力が行われ、既に検索システムも利用できる。ただ、1つ1つの情報はそれほど多くないので、検索した結果がどのように使えるかというといま1つ疑問な点もある。
★たのしい考古学 http://www.wnn.or.jp/wnn-history/index2.html
NTTが民営化5周年を記念して開設したWNN-WorldNatuerNetの一環として開設され、現在ではWnn-Historyの一部となっている。
佐古和枝先生の構成、早川和子さんのイラスト、小学館の協力で作られる子供向きのページ。
「絵で見る考古学」は佐古・早川さんの『考古学はたのしい』を元にしたもので、例えば1巻の縄文時代については25項目にわたって、写真とイラスト、解説文で構成されており、縄文時代の概要を一通り理解できる。
「たのしい考古学入門」も、考古学の基本となる事柄が説明されているし、「佐古先生の直撃ルポ」も話題の遺跡を分かりやすく紹介している。また「なんでも質問箱」には楽しい質問がでている。
子供向きのページとは言っても、ここで紹介したように基本を抑えた分かりやすい、しっかりとした内容である。イラストもいいので、気に入っている。
【WNNシリーズ】他にも興味深いページが多い。ここで簡単に紹介しておく。
★縄文ネットワーク(WNN-Jomon)→(解説)
★日本発見(WNN-Community) http://www.wnn.or.jp/wnn-c/
全国のNTT支社が地域情報を発信する「ハローねっと」の入口。各地のサイト内には歴史・文化財・遺跡の紹介ページも多い。
★日本の伝統工芸品(WNN-CRAFT) http://www.wnn.or.jp/wnn-craft/
日本の伝統工芸についての詳しい情報ページ。
★森の贈り物(WNN-F) http://www.wnn.or.jp/wnn-f/
環境問題を考えるサイトで、各地の運動の紹介や関連リンクなど。
★Charles T. Keally http://www.fcc.sophia.ac.jp/Faculty/Keally/keally.html 相互LINK!
上智大学比較文化学部のCharles T. Keally教授(考古学・人類学)のサイト。学部サイト内。同学部の授業は全て英語で行われるということで、このサイトも全て英文である。私の拙い英語力でなんとか読んでみたが、他のサイトとは違った興味深いサイトであった。日本の考古学サイトではあまり紹介されていないようなので、ここで紹介したい。
トップページは簡単な自己紹介で、以下、講義の概要、日本考古学の現状、著者の論文リストと一部紹介、リンクのページがある。
興味深いのは「Japanese Archaeology」のページで、日本の考古学者の数(ほとんどが日本人による日本の研究であること)、日本の遺跡数、日本考古学で扱う対象範囲、緊急調査の量とその予算や報告、外国語で紹介される文献の少なさなどの日本考古学の現状を紹介している。それぞれ数値をもって簡潔に書かれているが、このような情報は日本語のサイトでは無いのではないだろうか。
現状を紹介に続き、旧石器時代以下歴史時代に至るまでの各時代の概要をまとめたページがある。そのうち「Jomon Culture」では、時期区分から生業、農耕の問題、貝塚、最古の土器の問題、人口、環境、集落、そして最後に縄文文化の範囲という問題に至るまで研究の現状を簡潔に紹介されている。
大学の考古学研究室のサイトはいくつか開設されているが、日本考古学では大学教授によるサイトというのはまだまだ少ない。そうした中で、このサイトは貴重な存在であり、また英文ということもあるが、私が知る限り日本考古学の現状を最も簡潔に述べたサイトとして興味深い存在ではないだろうか。(00/7/15)
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