考古学ニュースから

2000年7月版

−主に縄文関係のニュースをお知らせします−

7月21日(金) 住居を描いた線刻礫〜山形県かっぱ遺跡
 山形県最上町富沢合羽地区のかっぱ遺跡(後期の大集落)から住居の外観を刻んだとみられる線刻礫がみつかった。
 河北日報:山形・最上かっぱ遺跡から線刻礫/縄文のわが家を自然石に刻む

7月21日(金) 福島で狩猟文土器片〜福島県和台遺跡
 福島県飯野町明治南和台の和台遺跡の住居跡から縄文中期狩猟文土器の破片が数点出土した。写真がないのが残念。
 狩猟文土器は北東北でいくつか見つかっているが、今回の出土でその分布圏の見直しを迫られるかもしれない。

7月21日(金) 二重の環状列石〜青森県太師森遺跡
 青森県平賀町の太師森遺跡の現地説明会が開かれ、後期前半の二重にめぐる環状列石の概要が説明された。日時計状組石を含む組石群で、大湯環状列石に近い形態だと思われる。
 近くからは住居跡や水場なども見つかっているが、配石遺構の性格を総合的に知るには格好の遺跡であろう。学術調査ということで、今後の検討を待つことができるのは幸いである。
 青森遺跡探訪:平賀町太師森遺跡現地説明会速報(写真・説明会資料あり)

7月20日(金) 後期〜晩期の配石遺構〜埼玉県大滝遺跡
 埼玉県長瀞町の大滝遺跡から後期〜晩期の配石遺構がみつかった。長さ13m、幅1.5mで東西に弓形に伸びているという。火を受けた跡もみられる。住宅建設に先立つ同町教委が調査を行っていた。
 埼玉新聞:長瀞町で初めて、配石遺構見つかる・大滝遺跡

7月17日(土) 爪形文土器が出土〜長野県仲町遺跡
 長野県信濃町野尻の仲町遺跡(県埋文セ調査)から爪形文土器や有舌尖頭器、木葉形尖頭器、石鏃などの草創期の遺物が出土した。個体の復元可能なものもあるという。隣接して町教委も調査を行っており、土器文化開始期の様相解明に期待したい。
 中日新聞:縄文時代の爪形文土器が出土 信濃町の仲町遺跡(写真あり)

7月17日(土) ケネス・エイムズ教授による三内丸山遺跡の調査研究
 トピックスで紹介したケネス・エイムズ教授が三内丸山遺跡を訪れ、14日から調査研究を行っている。21日まで滞在するということで、小牧野遺跡などの視察を含め、縄文文化とアメリカ北西海岸の文化との関連を探る。
 東奥日報:米国研究者が三内丸山遺跡調査

7月15日(土) 中居地区の調査開始〜八戸市是川中居遺跡
 是川中居遺跡の再調査が行われているが、14日から長田沢地区につづき、縄文学習館(是川考古館)敷地内である、中居地区の調査が始まった。亀ヶ岡文化の新しい一面が明らかになることが期待される。
 東奥日報:是川中居遺跡中居地区の発掘開始

7月15日(土) 尖石縄文文化賞は縄文時代文化研究会へ
 茅野市尖石縄文考古館のリニューアルオープンを記念し、今年から設けられた宮坂英弌記念「尖石縄文文化賞」の受賞者が14日発表された。選ばれたのは「縄文時代文化研究会」。オープニングフェステバル期間中の23日に授賞式が行われる。
 膨大な文献が生まれる中で、縄文研究に限定した詳細な年間動向と文献目録を載せる縄文時代文化研究会の会誌『縄文時代』には、私自身非常にお世話になっているので、この決定は納得できる。
 信濃毎日新聞:第1回の尖石縄文文化賞を発表
 信濃毎日新聞:茅野市の尖石賞 第1回は「縄文時代文化研」に 21世紀へ活動

7月8日(土) 後期の集落〜山形県かっぱ遺跡
 山形県最上町富沢のかっぱ遺跡で、後期の集落跡が出土。6000平方メートルの調査区から六角形プランの掘立柱建物や住居跡7棟、配石墓、大形地床炉、埋没谷などほぼ集落全域が確認された。
 山形新聞:最上「かっぱ遺跡」でほぼ完全な集落跡

7月6日(木) 2000基の土坑墓〜恵庭市カリンバ3遺跡
 北海道恵庭市黄金町のカリンバ3遺跡の詳細分布調査が行われ、後期〜晩期の土坑墓が約2000基と推定された。縄文期の集団墓としては国内最大規模らしい。
 恵庭市郷土資料館によって今年度から4年計画で分布調査が行われる。
 苫小牧民報:国内最大規模の縄文集団墓が出土

7月4日(火) 早期の墓〜新潟県下館遺跡
 新潟県北蒲原郡黒川村の下館遺跡で石鏃14本を副葬した早期の土坑墓(長さ約150cm、幅80cm)が見つかった。
 村道建設に先立ち同村教育委員会が調査したが、中世の国指定史跡奥山荘城館遺跡との関わりもあり、長期計画で調査が行われるという。
 新潟日報:縄文早期の墓から石鏃出土/黒川村下館



to 縄文学研究室 00年6月へ
Copyright (c) 2000 Nakamura Kousaku
mailto:info@jomongaku.net